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江戸名所百景の今 〜両国〜

歌川広重安政3年(1856年)から制作した傑作「名所江戸百景」。現代の東京で同じアングルを探し、写真におさめる企画です。今回は両国の隅田川を描いた風景4枚です。

5景 両ごく回向院元柳橋

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回向院は1657年の明暦の大火で亡くなった人を供養するために作られたお寺です。浮世絵に描かれた櫓は、回向院で開かれていた相撲の際に立てられていたものです。正面の橋が元柳橋ですが、今は堀も埋めたれられていて橋も無くなっています。浮世絵の視点では撮影できないので回向院の境内からだと隅田川が見えないので、今回は川べりから撮影しています。

60景 浅草川大川端宮戸川

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浅草川とか大川とか宮戸川というのは今の隅田川のことで、場所によって呼び方が違ったそうです。この絵は両国橋の上から北を見たアングルです。当時の両国橋は現在のものから若干南側にかかっていました。橋の上と船に乗った人たちは、大山に参拝に行く集団だそうです。正面には筑波山が描かれています。現在はそれに代わって、スカイツリーが存在感を見せています。

98景 両国花火

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隅田川の花火は飢饉と疫病の慰霊がきっかけで1733年から始まったそうです。この橋は両国橋で、北側の右岸から見た構図です。花火を見るために多くの船が川に浮かんでいます。当時花火を上げていた玉屋と鍵屋の名前を叫ぶ風習が今でも残っているのがすごいですが、今はもうほとんど言う人はいないかも。花火の日に撮影できれば最高なんですが、人混みが怖いのでまたいつか。

59景 両国橋大川ばた

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明暦の大火の時には両国橋がかかっておらず、逃げ遅れた多くの人が亡くなりました。その後防災のために橋をかけ、橋のたもとに火除けのためのスペースを設けました。絵の下端がその広場ですが、出店が軒を連ねて賑やかになっています。火除けになっていない気がしますが、大丈夫なんでしょうかね。絵に描かれた橋は2代目で、その後明治に2度、昭和の震災後に1度架け替えられて、現在のものは5代目の両国橋です。

 

今回の写真は、江戸東京博物館で開催された大浮世絵展を見に行くついでに撮ってきたんですが、今回の「両国花火」を含めて名所江戸百景の本物がいくつか展示されていてテンションあがりました!

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